空き家募集中で申し込んでも審査NGなのは何が問題?

空き家・空室募集
回答いただく専門家は、不動産に強いファイナンシャルプランナーであり、Well-being.Tokyo株式会社の代表取締役の柿本 志信氏です。

Q.空き家・空室のお悩み相談に専門家が回答

50代 その他 男性からの質問
「空き家募集中という事で、私は物件に申し込んでいるんですが、なかなか私自身がオーナー様、もしくは不動産屋さんからOKがもらえなくて非常に困っています。それが何故か分からないので、考えられる理由を教えて下さい。」

全体を一度振り返りますと、実際に日本全体では空き家は増えております。今私の手元にある最新のデータですと、2018年10月時点、日経新聞のデータになりますけれども、日本全国平均で空き家率が13.6%。人が集中している東京でも約10%程の空き家があるとされております。

その全てが賃貸で貸し出されている空き家ではありませんが、かなりの数の空き家が本当はあるはずなのに決まらないという方は、ご相談者の方以外にも少なからずいらっしゃる事も私も把握しております。

その原因については多種多様なので、説明をさせていただきます。

まずは、ご相談者様の詳しい事はよく分かりません。おそらく何かの理由で不動産屋さん、もしくは大家さんが、この方を入居させるのには何かリスクがあるんじゃないのかなとお考えになってらっしゃる可能性があります。

これは個別の話になりますので、今ここでズバリの回答は出来ませんが、一般的にはお年を召している、もしくは障害を持たれている、あとは過去に残念ながら滞納の経緯があるなどが比較的リスクとして捉えられる可能性が高いといえます 。

そのような方に関しまして、特に不動産投資を目的として物件を買われているオーナーさんの場合には、非常に神経を尖らせる所ですので、なかなか決まりにくい理由の大きなものになるのかなと思います。

先ほど年齢の話が出ましたけれども、年齢問わずですが、ご親族の方と疎遠であるとか、親御さん、兄弟の方がお亡くなりにならなかったとしても、海外にいらっしゃるなどで非常に連絡が取りにくい方の場合には、ほぼ身寄りがないということにされてしまいます。

他に、事故としては、最悪の場合には孤独死などもありますけれども、家賃の滞納も事故とみなされます。

このような事が発生してしまった場合に、身寄りがない方に関しましては簡単に連絡がつく親戚の方がいらっしゃる方に比べると、解決するまでに相当な労力がかかる事は事実です。そのために、「この方が何か面倒を起こされたら、かかる手間が半端ではないな」という事で見送りをされてしまう場合もございます。

それらの引き受け手として、家賃保証会社というものがあります。今までは連帯保証人さんが付いてお家を借りられるのが普通だったかと思いますけれども、なかなか連帯保証人になっていただく方もいらっしゃらない、身寄りがないとまでは言わないまでも少ない方の場合ですと、家賃保証会社を利用して家を決められている方も現在は一般的になっていますので非常に普及しているのかなと思います。

特に2020年の民法改正で、これから保証制度、家に関しては家賃保証の中で残ってまいりますけども、非常に使いにくい制度になる事はほぼ間違いないかなと思います。

その際の注目点としては、家賃保証会社はどんな条件でこの入居者様を引き受けるのかどうかです。先ほど申し上げた通りのリスク、これは家賃保証会社の方も当然計算しております。プラスして、いわゆるクレジットカードの事故などというのもあるかと思いますが、実際家賃保証会社の方も、過去に家賃滞納のあった方のデータを蓄積しております。

以前別の家賃保証会社さんで家賃滞納をやってしまった方に関しましては、他の家賃保証会社さんでもどうしても敬遠されがちになってしまう事がありますので、そうなった場合には、なかなか家賃保証会社さんをうんと言わせるのは無理とは言いませんけれども難しくなると思います。

では実際住む所が無いという事ですがどうしましょうか。まさか家なしというわけにはいきませんので、どうにか解決をしなければいけません。

その前に現状といたしまして、平成27年のデータですけれども、高齢者のお一人住まい、いわゆる「高齢おひとり様」の世代が約601万世帯あるという風に計算されております。これが10年後には701万世帯になっていく、そのように厚生労働省の方で計算がされております。

あと、なかなか家賃の問題でお子さんを…増やすという表現はあまり適切ではありませんけれども、どうしても子供の人数に制限をかけてしまったりと、住宅に関する問題が色々発生している所がありますので、実際国も頑張っている所でございます。

とはいえ、今日明日、いきなり国がガラガラッと制度を変えてくれるという事もなかなか無いです。そうなってきますと、ご自身が抱えられている問題点について、一つ一つ、自助努力になってしまいますが、克服していかれる事が結局遠回りのようで早道になる場合が多いのかなと私は感じます。聞かなければ教えて貰えませんが、各自治体で助成制度が整備されていることも多々あります。

話は戻しますが、ご高齢の方に関しましても、確かに断られる方が非常に多いんですが、例えば見守りのNPOさんや、社会福祉協議会の方々とつながりを持って、その方達の援助を受けて物件を決められる方もいます。

あとは家賃の滞納の履歴があって家賃保証会社が決まらない場合というのは、やはり一番簡単なのは連帯保証人さんについてもらう事なんですけれども、何がしか話を聞いてくれる家賃保証会社さんと交渉したうえで多少家賃の保証料は高くなったりする場合もあるんですがOKをいただけたなど、それぞれの事例があるというのを私も聞いております。

個々の方の事情によって解決の方法が異なるので、ズバリと明快な答えが出てこないのですが、相談者の方が抱えられている事情がどんな事なのか、おそらく2~3回断られるに見ると、大体この辺に事情があるんじゃないのかなというのは察してもらえるのかなと思いますので、どのように解決をするかご自身で考えてみるといいでしょう。

最後にどうしても考えても分からない場合にはご友人、それでも分からない場合などは私を含めた専門家などに相談をしていただくのが、ご自宅を決められる早道になるのではないのかなと思います。

専門家のプロフィール
専門家の記事一覧
「池袋に事務所を構える不動産専門独立系ファイナンシャルプランナーです。」
職種 宅地建物取引士・管理業務主任者・ファイナンシャルプランナー
社名 Well-being.Tokyo株式会社
役職 代表取締役
名前 柿本 志信
サイト https://www.ikebukuro-realestatefp.com/